記録 2.59:14秒(グロス)
<日本陸連公認42.195kmコース>
初サブスリー達成記
2003年11月23日(祝) 第13回福知山マラソン 第4回全日本盲人マラソン選手権 兼アテネパラリンピック派遣選手選考会にて念願のサブスリーを達成しました!
福知山マラソンは、98〜2000年全国ランニング大会100撰の1位になるなど、例年上位にランクインする人気大会です。2000年からは国内唯一の全国盲人マラソン選手権としても開催され、今年はアテネパラリンピック派遣選手選考会を兼ねて行われました。
大会会場は京都府福知山市(舞鶴自動車道福知山ICより約20分)
昨年に続き今回で二回目(フルマラソンは三回目)の出場となる福知山マラソン。何とかサブスリー(サブスリーとは、3時間を切ってフルマラソンを走ることで、1秒でも3時間を越えたらサブスリーではないのです)を達成したくて一年間で3100qを走り込んできました。
九月からは週に一回、出勤前3時50分に起きて20〜35q走を実施し、自分なりに精神力と力をつけてきたつもりではあったけど心配で逃げ出したい気持ちも少しはありました。
遂にその日がやってきました。あ!そう言えば、今回初めてカーボローディングを試みました。(カーボローディングとは一般的には筋肉の中にグリコーゲンを貯める方法で、レース一週間前からごはんや麺類など糖質を控えて肉や野菜を中心とした食事にして、2〜3日前から逆転させてごはん、餅、麺類を中心とし、野菜などガスが溜まる物や、油物は控えると言う方法らしいです)
それに今回初めて自分に気合いを入れようと、事前に岡山県陸協に登記登録もしました。
福知山マラソンは申し込みのときの自己申告タイム順に列ぶ(アルファベットブロック別)方式で約一万人のランナーがスタートラインに列び最後尾はスタートラインを越えるのに約15分程度掛かるそうです。ギリギリサブスリー狙いの自分は申告したときが3時間13分だったのでEブロック(スタートラインまでのロスが90秒位だろうか?)これではサブスリーは不可能?ばれたら諦めるしかないなと思いながらもBブロックへ入りました。(※この行為は自分の走力以上のラインに列ぶと命がけになるので絶対にやめましょうね!)
そしてスタートのピストルが鳴り、その直後花火が上がっていました。最初の1.5qは下りで福知山の町へ向かって走ります。下りきったら自衛隊ブラスバンドの方の演奏や沿道沿いの応援で沢山の人々であっという間に最初の5qを通過。
5q 21:03秒(ロスタイム込み)
こんなに楽に最初の5qを通過して良かったのかなあ?と思ながらも、もしかして10q行ったら一気にダウンするかもしれないなぞ?いろんなことが頭の中をよぎっていました。そして最初の給水所(福知山マラソンは7q以降2.5q毎に給水所があります)を取り、自分の足に行けるところまで押しまくれと言い聞かせました。市内約7qを通過し、いざ隣町の大江町へ出発。
10q 41:33秒(5〜10q 20:30秒)
10qを通過しても全く息切れがしない自分が怖い?なんでやねん。自分としてはこんなにハイペースで最初の10qを通過したのに、前後を見てもホントに一万人のランナーが走っているのかな!?不思議なくらいランナーが少ない!こうなったらどうにでもなれこのペースで行ってやると心に言い聞かせました。
15q 1.02.01秒(10〜15q 20:28秒)
全くペースが下がらないし、やはり息切れもしていない。一緒に走っているランナーと会話(覚えていないけど)なんかしているし、こんなんでいいんかなあ?景色も楽しむ余裕がある!
20q 1.22:39秒(15〜20q 20:38秒)
HALF 1.27:12秒
ハーフの通過が自己ベスト!半年前の小豆島マラソン大会で出した記録より2分も速い。でもやはり、まったっく息切れがしないし沿道沿いの応援(全国でも珍しい地元の高校生によるジャズバンドの演奏に心が躍っている)そして笑っている?なんでこんなに楽なんだろうか全く自分でもわからない(ランナーズハイになった訳ではなさそうだ。これは自分の経験上からわかる)良し落ちつけと自分の心に言って、ポケットからウイダーエネルギータブレットを取り出し食べる(前日ランパンの内側にポケットを作りその中に入れていた。ちなみにドーピングではないですよ)ここから折り返し、頭の中をリセットし、これからハーフマラソンのスタートだ、ウォーミングアップ終了
25q 1.43:27秒(20〜25q 20:48秒)
ここまでは自分で予想していたより約2分速い。あれ?左膝の内側がしびれているぞ、何度か手でたたいて確認してみるがやはりしびれている。まいったなあ、それに少しペースが下がっているのがわかる(福知山マラソンは1q毎に距離表示がある)やばいんでないか!?あれこれと頭の中で考えていると、前に伴走者の方にひっぱてもらっている盲人の方が走っている。あんなに頑張っているのに自分は情けない。そのとき何かの本で読んだフルマラソンは痛みとの戦いである!!を思い出し、よ〜し俺も頑張るぞ〜!なんだこのくらい。
30q 2.05:24秒(25q〜30q 21:57秒)
やはりロスしてきたなあ(フルマラソンは5q平均21:15秒以内で走りきらないと2時間台になれない)このままこの速度を保ってもギリギリだなあ。やはりサブスリーは奥が深すぎる。まして30qの壁に突入してしまったし、でもまてよ、膝のしびれが消えている。やった神様有り難う御座います。行けるかもしれない!あれ?今度は左足の中指あたりがグジュグジュしてきたぞ。や・ば〜!。マメができてるんだ。もしかしたらそれが破れて足の中は血・だ・ら・け?冷静になれ、さっき痛みとの戦いだと自分に言ったじゃあないか。このペースを1秒たりとも下げてはダメなんだと自分に勝つ入れ直す。
35q 2.27:14秒(30q〜35q 21:50秒)
息は上がってきていないけど足の動きがかなり悪くなっているのがよくわかる。無理矢理に足を前に出さないとこのペースが保てないからだ。後7qあると思わないで、たったの7qで終わりか!腕時計でゴール予想をして見る(結構余裕?あるじゃん!?)ないけど。これからが本当の勝負に入って行く。緩やかなアップダウンが結構全身に伝わってきだしたぞ!ここまでのトータルタイムではなんとかサブスリーペースで来たけど40qの通過タイムが気になる(35q以降は1q毎のタイムを見ないことにしていたからだ)
40q 2.48:53秒(35q〜40q 21:39秒)
後2.195qかあ!(1q5分で行ってもサブスリー)わかっていても頭の中で正確な計算ができなくなっている。まして福知山マラソン最大の難関であるゴール手前約1.5qを登りつづけなければならない。沿道沿いにはもの凄い人(サブスリー狙いでここまで来たので応援者の方がピーク状態だからだ)ここでも自衛隊のブラスバンド、そして近所のおじさんだろうか?頑張れー、頑張れー、サブスリーになれるぞ〜!励ましてくれる。よし!フルスロットル。エンジン全開。ターボオン!?訳のわからないことを頭の中で言っていたような?でも最後の1qはごぼう抜きしていたことだけは覚えている。
GOAL 2.59:14秒(40q〜GOAL 10:21秒)
サブスリーでゴールしたら涙が出るかと思っていたけど、立っているのがやっとでそんな余裕さえなかったのが本音です。次の日に少しずつやったんだなあ!次はもっと頑張るぞ(自信)と凄く嬉しくなっていました。
自分がまさかサブスリーを達成するなんて夢にも思っていなかった?それに、二年前は考えてもいなかった。(二年前は一qしか走れなかった自分だったから)サブスリーって特別な人だけが成し遂げられる技だと思っていました。肥満のオヤジが38歳で達成できたんだから、誰だって頑張れば可能なんです!!
昨年の福知山マラソンから今回の大会までの平均月間走行距離は260qで、10月に400qを走ったのが最高の距離です。決して月間を沢山走れば良いとは限らない!とは言わないが、一回に走る距離と走り方なんだなあ!改めて実感しました。
ランニング歴二年(当時の体重84.7s)フルマラソン3回目にしてサブスリーを達成(現在の体重61.5s)二年間の走行距離約5000qと食事コントロールで達成できました。
諦めないで頑張れば出来ることってあるんだなあ!ちょっとオーバーだったかな!?
みなさんも是非参加してみてください。
※関門地点
◆ 4.00km
36分 ◆ 8.00km 1時間03分
◆20.65km 2時間30分 ◆27.75km 3時間16分
◆32.00km 3時間45分 ◆37.30km 4時間20分
最後まで読んで下さって有り難う御座いました。
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